キリストにたとえられたトランプ氏
著名な福音伝道師フランクリン・グラハム氏は、イランへの攻撃を聖書の言葉で称賛し、トランプ氏を聖書の登場人物であるエステルになぞらえた。聖書によればエステルは、古代ペルシャ(現在のイラン)で神によって民を滅亡から救うために選ばれたユダヤ人の王妃だ。
「私たちはトランプ氏を、神が我々を救うために遣わした『世俗の代弁者』だと捉えている」――テネシー州にあるパトリオット教会の指導者ケン・ピーターズ氏はインタビューでそう語り、今回の戦争を宗教的な文脈で語ることの正当性を強調した。
特にヘグセス長官は今回の戦争の位置付けを語る際、露骨に宗教的な言葉を使ってきた。5日にはイランでの米軍パイロット救出をキリストの復活になぞらえ「パイロットは再生し、全員が無事帰還し、国中が歓喜している。神は偉大だ」と同氏は述べた。
米国防総省のウィルソン報道官はロイターへの声明で、戦時の指導者がキリスト教信仰に言及してきた例はこれまでにもあると指摘し、第2次世界大戦中にルーズベルト元大統領が兵士に聖書を配った例を挙げた。
「ヘグセス長官は多数の米国民と同様、敬虔なキリスト教徒だ。兵士のために祈るよう国民に促すことは、何ら物議を醸すものではない」
先週ホワイトハウスで行われた復活祭のイベントでも、トランプ氏に近い福音派の牧師らが同様の宗教的言い回しを展開した。
第2次トランプ政権が設立したホワイトハウス信仰局のシニアアドバイザー、ポーラ・ホワイト牧師は、トランプ氏をキリストになぞらえ「どちらも裏切られ、逮捕され、いわれのない罪に問われた」と述べた。
この会合でトランプ氏を祝福した、テキサス州の有力牧師ロバート・ジェフレス氏はロイターに対し、イラン戦争はイスラム教やムスリムに対するものではなく「善と悪、神の王国とサタンの王国の間の霊的な戦い」だと信じていると語った。

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