レアアースの具体的な用途とは?

それでは、レアアースは具体的にどのような用途で使用されており、供給が絶たれた場合、どのような影響が出るのだろうか。

レアアースの代表的な用途はネオジム磁石だ。

ネオジム磁石とはEVや風力発電、産業機械のモーターにも利用されている強力な永久磁石。この磁石には、レアアースのプラセオジムやネオジムが3割程度含まれているほか、場合によってはテルビウムやジスプロシウムも含まれている。

ネオジム磁石の生産量を見ると、中国が、旺盛なEV需要を背景に世界生産量の約8割を占めるに至っている。

日本も世界生産量の2割弱を占めており、製造技術を維持してはいるものの、必要な鉱物を国内で採掘できないため、原料を中国などから輸入せざるを得ないのが現状だ。

原田氏は「供給が途絶した場合、製造業に大きな影響が出る」と指摘する。

日本貿易振興機構(ジェトロ)も2025年4月に7種のレアアースが輸出管理の強化対象となったことにより「高性能磁石製造に必要なジスプロシウム、テルビウム、サマリウムなどが、日本企業への影響大」と、日本企業への影響も併せて指摘している。

また、磁石以外では、イットリウムがLEDにも利用されているほか、ガドリニウムは医療や原子力発電などで用いる放射線関係のものに利用されている。

中国によるレアアース輸出管理が続けば、GDPが押し下げられる