<旅客機の両エンジン火災が発生した場合、アメリカ連邦航空局が基準とする90秒以内の避難は可能なのか>

旅客機で緊急事態が発生した場合、速やかに避難する上で高齢の乗客は最大の課題になるかもしれない――。そんな研究結果が発表された。

【写真】エンジン火災の旅客機から90秒で避難できる? シミュレーションが見せつけた現実

研究チームは世界中で広く使用されているナローボディ機のエアバスA320型機で両エンジンの火災が起きたと想定して、27回のシミュレーションを実施。研究結果をアメリカ物理学会誌「AIP Advances」で発表した。

シミュレーションの結果、どんな想定であっても、避難に要した時間はアメリカ連邦航空局(FAA)が基準とする90秒を上回った。避難時間に最も大きく影響するのは高齢の乗客だった。

「両エンジン火災は統計的には稀だが、広い意味では航空機における両エンジン故障や重大緊急事態に分類される」。論文を発表したチェンヤン(ルカ)・チャンはそう述べ、「歴史が示す通り、サレンバーガー機長がかかわった有名な『ハドソン川の奇跡』のような、両エンジンの故障や緊急事態は起こり得る」とした。

その上で「我々の研究は、最高の安全水準を守るため、可能性は低くても影響が大きいそうした出来事にスポットを当てた」としている。

研究チームは座席配置と60歳以上の乗客が占める割合、およびそうした乗客の分散状況について、それぞれ3種類の想定で乗客の行動をシミュレーショした。

その結果、「高齢の乗客の割合と場所が、避難時間に最も大きな影響を与える」ことが分かった。

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避難に要した時間は最短でも...