<エネルギー危機が国境を越えて思わぬひずみに。自国民を守るはずの策が、かえって混乱を呼び込んだ>

イラン情勢に伴って世界的にエネルギー危機が深刻化するなか、中欧のスロベニアで3月22日、ガソリンの購入量制限が導入された。

ゴロブ首相は「十分な備蓄がある」と強調しながらも、ガソリンスタンドで1日に給油できる量を自家用車で50リットル、商用車や農家向けで200リットルに制限する措置に踏み切った。

スロベニアでは価格の上限規制によってガソリン価格が近隣諸国より低く抑えられており、隣接するオーストリアやイタリアの住民が買いだめのためにスロベニアを訪れる「燃料ツーリズム」が問題になっていた。

対策として24日に公定価格が引き上げられたほか、外国人ドライバーへの規制強化も検討されている。

購入量制限が開始された22日は、国民議会(下院)選挙の投開票日でもあった。

リベラル派のゴロブ率いる与党が、右派ポピュリストのヤンシャ前首相率いる野党と互角の戦いを繰り広げるなか、ガソリンの供給や流通が大きな政治的争点となり、最終的にはゴロブが僅差で勝利した。

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