ただし、イランの真の狙いは別にあった。英海運情報分析会社ロイズ・リスト・インテリジェンスによると、イランは3月半ば以降、ホルムズ海峡を「料金所」に変えた。
海峡中央部の通常の航路からケシュム島とララク島間のイラン沿岸に近い迂回ルートに船舶を誘導しているのだ。
革命防衛隊が船籍、所有者、積み荷、乗組員をチェックし、許可を与えた場合のみ海峡を通過させる。ロイズの推計では、これまでに20数隻ほどがこのルートを利用した。
通過を許可された船の中には、通行料を支払わされた例もある。ロイズによると、これまでに少なくとも2隻が1回の通過につき推定200万ドルを支払った。
一方、インドのタンカーなどは外交的措置で無料通行を認められている。イラン産原油を輸出する船舶には何の制限もかかっていない。
まだ始まったばかりで、迂回ルートを使った船舶は数十隻にすぎない。通行料を支払った船はもっと少ないが、これが新たな「常態」となる可能性がある。
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