3)信頼性の罠

信頼性の罠は、大統領が公に設定したレッドラインや保証が繰り返し破られることで生じる。

トランプはイランに対して威嚇すると同時に抑制も約束している。イランが再びカタールを攻撃しない限り、イスラエルによるサウス・パースへの「これ以上の攻撃はない」と保証した。

これは敵対国だけでなく同盟国の行動に関する約束でもあり、公の場で履行するのはSNSで宣言するよりはるかに難しい。

この罠は、脅しが最大級であるため一層強まる。信頼性の観点では非常に高いハードルだ。もしイランが再びカタール周辺を攻撃した場合、米国は発言通りにサウス・パース全体を攻撃するのか、それとも抑制して虚勢と見なされるリスクを取るのか。

どちらの選択にもコストが伴う。エスカレーションは戦争を拡大させ、抑制はさらなる挑発を招く。こうして信頼性は足かせとなる。

また、この紛争について米国民を安心させるための言葉にも信頼性の罠がある。

ピート・ヘグセス国防長官は、これは中東の泥沼や終わりのない戦争にはならないと述べた。しかしその後、米国が地上部隊の投入を検討しているとの報道が続き、イラク戦争やアフガニスタン戦争の経緯を知る人々は警戒を募らせている。

トランプは26日、記者団に対し「どこにも部隊は派遣しない」と述べつつ、仮に派遣する場合でも「君たちには言わない」と付け加えた。

すでに地上作戦を支援可能な強襲揚陸艦USSトリポリとともに、数千人規模の海兵隊が太平洋から再配置され現地へ向かっている。

地上戦を避けつつイランの軍事力を抑え、原油輸送の要衝であるホルムズ海峡の航行をどう確保するのか、という重大な疑問もある。

4)エネルギーの罠