「しなやかな強さ」をつくるトレーニングと現代的なトレーニングは、両極のように離れている。ジムにいるボディビルダーは大きな筋肉と弱い関節がセットになっている。

彼らと話をすると、ボディビルダーの現実──いつも関節の痛みやケガを抱えている──を教えてくれるだろう。プロと呼ばれる人たちのおよそ半分は、まさにこの理由から鎮痛剤中毒になっている。

これは、動作のトップ域に焦点を絞り、そこで大きな負荷を筋肉にかけているからだ。レッグプレスマシンにいる男を観察すればわかる。彼は、凄まじい負荷をかけながら、トップ域に限定したわずかな距離でレップを繰り返している。

上半身ワークについても同じことが言える。現代的なボディビルダーの多くが、ケーブル型マシンに恋をしている。ケーブル型マシンで行う動作の多くがトップポジションで力のほとんどを使い、ボトムポジションではあまり使わない「ピーク収縮」をもたらすからだ。

筋肉を大きくするにはとても効果的だが、腱──動作のボトムポジションで負荷がかかる──には、ほとんどなにもしていない。このやり方を長く続けると、筋肉が大きくなるにつれ腱と関節が弱くなっていく。

強くなる筋肉と置き去りにされた腱や関節との間に不均衡が生じ、関節の痛みやケガにつながるのは当たり前の話だ。関節が痛むので、彼らは腱に負荷をかけることを避け、ますますピーク収縮に頼るようになる。

ベテランの域に入ったボディビルダーの多くは、ボトムからトップまでを対象にした動作を完全に止め、トップ域だけに固執するようになる。そして、何かが弾け飛ぶまで、問題を悪化させていくことになる。

キャリステニクスの基本動作