説得力欠く発言内容

トランプ氏自身のガソリン高に関する発言も、有権者の不安を払しょくできる内容には見えない。

先週のロイターのインタビューでは、ガソリン価格について何も心配していないし、イランとの戦闘が終われば下がると予想しながらも「上がるなら上がるだろう」と投げやりとも取れる言葉を付け加えた。

トランプ氏は自身のソーシャルメディアに「短期的な原油価格(上昇)」は世界の安全保障のために「支払う非常に小さい対価」に過ぎないとの見解を改めて投稿した。

しかしトランプ氏が説明するイラン攻撃の根拠が二転三転⁠しているため、米経済に混乱を起こすだけの価値があるとの主張は説得力を得にくくなっている。政権高官からは、イランが差し迫った脅威をもたらしている証拠は提示されていなかったし、何よりトランプ氏自身が、昨年6月のイスラエルとの共同攻撃でイランの核開発能力が「除去された」と主張していた。

共和党ストラテジストのジョン・フィーヘリー氏は「米国民がイランを非常に気にしているとは思わない。彼らが気にかけているのはガソリン価格だ。国際情勢に発言機会の多くを費やし、食卓にかかわる問題への言及が乏しい大統領は、有権者に背を向けられる危険がある」と分析する。

その上で「私に言えるのは、イランとの戦闘はできる限り速やかに終えるのが得策ということだけだ」と述べた。

[ロイター]
トムソンロイター・ジャパン
Copyright (C) 2026トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます
ニューズウィーク日本版 台湾有事の新シナリオ
2026年4月21号(4月14日発売)は「台湾有事の新シナリオ」特集。

米・イラン戦争で変わる地域紛争の「大前提」/石油危機を恐れるべき理由

※バックナンバーが読み放題となる 定期購読はこちら
※画像をクリックするとアマゾンに飛びます