<イラン情勢を受けて株式市場が不安定さを見せる中、値上げしたばかりの日本マクドナルドの株価は好調を維持している。割高でもなお買われる理由は、インフレを味方につける構造にある>

2月24日、日本マクドナルドは再び値上げを発表しました。物価高が続く中、巷では「また値上げ?」とも言われましたが、株式市場の反応は違いました。株価は上昇して上場来高値を更新。地政学リスクを背景に市場全体が不安定な動きとなっている現在も、その評価は変わっていません。

企業の値上げに対して投資家が見ているのは、値上げそのものではなく、値上げしても顧客が離れないかどうか。インフレ局面では企業の本当の競争力が浮き彫りになります。黄色いMのマークは、インフレ時代の勝ち組企業を象徴する存在かもしれません。

値上げできない企業、値上げしても勝てる企業

インフレ局面では企業が2つに分かれます。それは、価格を上げられない企業と、価格を上げても顧客が離れない企業です。

前者は、コスト上昇により利益を削られます。原材料費や人件費が上がるほど収益が圧迫されるからです。一方、後者は、単価上昇がそのまま利益改善につながります。インフレ局面ではむしろ収益力が高まることさえあります。

日本マクドナルドホールディングス<2702>は明らかに後者です。2025年12月期の全店売上高は8886億円(前年比7.2%増)と過去最高を更新。既存店売上高も5.7%増、営業利益は12.8%増益の532億円でした。さらに今期も、営業利益545億円という最高益更新を見込んでいます。

同社は2022年以降、複数回の価格改定を行いながら、既存店売上高の増加基調を維持してきました。客単価の上昇だけでなく客数もプラス圏を保ち、営業利益も2桁成長が続いています。営業利益率は、2023年:10.7%→2024年:11.8%→2025年:12.8%と3年連続で改善しています。

外食産業では営業利益率が1桁台の企業も多く、この水準は高い収益力を意味します。特に、値上げ後も客数を維持しながら利益率を高めている点が重要です。こうした状況と連動するように、株価も2022年以降は上昇基調となっています。

日本マクドナルドホールディングスの株価チャート
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