ところで、このような韓国の状況は日本の物価上昇ともかなり似ているのではないかと感じる。筆者が日本で暮らすことになった十数年前と比べても、日本での生活必需品の負担感はぐんと上がった気がする。
今年1月に日本銀行が発表した展望によると、最近の物価上昇には米など食料価格の上昇が影響しているという。日本も韓国と同じく、「スーパーで買うもの」「日々の支出」が重く感じやすい構図になっているだろう。それから、エネルギーの対外依存度が高いことも韓国と非常に似ていて、今の国際情勢が今後日本の物価上昇にもっと影響を及ぼす可能性も十分にあり得ると思う。
ここで不思議なのは、日本を訪れる外国人観光客は皆「日本の物価はびっくりするほど安い!」と口をそろえて言うが、(円安の影響があることを前提としても)日本で暮らす私たちにとっては物価の安さなど感じられないことだ。むしろ、ますます物価が上がっていることに不安や心配が高まっているのではないだろうか。
なぜこのような現象が韓国や日本で起きているのだろうか。それは賃上げとも関係していると思う。近年、韓国も日本も社会全体として賃上げを意識し、政府や企業も賃上げを実現するために努力しているのは事実だが、賃金が増えてもまだ緩やかで、生活必需品・住居・債務負担の重さに吸収されやすい状況である。