今年のもう1つのテレビアニメの傾向に、続編シリーズの多さがある。『葬送のフリーレン』『呪術廻戦』『ゴールデンカムイ』など、最新ヒット作の続編が再び登場する。

昔であれば長くシリーズを重ねるとファンがふるい落とされて減る傾向もあった。しかし配信で前シーズンを簡単に見直せる今は、長編シリーズでタイトルがよく知られていることは強みになる。

漫画原作、とりわけ「週刊少年ジャンプ」と配信サービス「少年ジャンプ+」からのアニメ化が好まれるのも同じ理由だ。これもジャンプブランドの知名度の高さがあってこそ。つまり現在のアニメ企画は、知名度こそが最優先されるかなり保守化した状態なのだ。人気作品のリブートが続く理由はそこにある。

もちろん過去の傑作が、現代の映像技術で再び姿を見せるのは素晴らしい。多くのファンが期待でワクワクしているはずだ。ただ保守的なトレンドに隠れたリスクは忘れてはいけない。『うる星やつら』『るろうに剣心』といった、ここ数年で次々に登場したリブートは、必ずしも往時の人気を獲得していない。

作品の出来とは別に、大ヒットに至るには社会状況とシンクロする時代性もある。たとえ過去の人気作であっても、再び人気を盛り上げるには、用意周到なビジネスプランと作品の高いクオリティーが必要だ。

配信プラットフォームと契約すれば金銭的な痛手を被ることは少ないが