<過去の名作アニメには時代を超えた魅力があり、制作側にとっては「手堅い企画」だが......>
『北斗の拳』『こちら葛飾区亀有公園前派出所』『ハイスクール!奇面組』......これらが2026年の注目アニメと言ったら驚くかもしれない。いずれも昭和時代に絶大な人気を博した作品だ。それが今、次々と「再アニメ化」されている。
過去の名作には時代を超えた素晴らしさがあり、面白さは保証付きなので、今でもファンは多い。「再びアニメ化するには手堅い企画」......製作側のそんな思惑が感じられる。
過去のヒット作のリブート(設定や物語をゼロから作り直す)は、ここ数年、アニメ業界でとりわけ増えている印象だ。昨今のアニメブームで大量制作が続くなか、優れた原作が不足していることも理由の1つだ。視聴者が納得できる題材として過去作にスポットライトが当たっている。
さらにビジネス上の論理も存在する。2010年代以降、アニメビジネスの中心がテレビやDVD・ブルーレイから配信プラットフォームに移った。今では多くのアニメが、国内・海外向けの配信権販売の収入なしにはビジネスが成り立たない。
深夜放送のアニメやDVD販売で資金を回収してきた作品はターゲットを絞ったファン向けだったが、多くの視聴者を満足させたい配信サービスはもっと大衆的な作品を求める。
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