ドイツのメルケル首相は5日、米国からの輸入車に欧州連合(EU)が課す関税を引き下げることに前向きな姿勢を示した。米国が譲歩次第でEUからの自動車輸入に関税を課すとの案を撤回すると発言したことに応えた形だ。

ただメルケル氏は、関税を巡るEUの交渉はEU共通の立場で行われるべきだとし、それに取り組んでいると説明した。

トランプ米大統領は6月、EU内で組み立てられた全ての自動車に対し20%の関税を課すと警告した。EU自動車メーカーによる米国市場でのビジネスモデルを覆す可能性がある案だ。

関係筋によると、駐ドイツ米国大使は4日にBMW<BMWG.DE>とダイムラー、フォルクスワーゲンのトップおよび、コンチネンタル<CONG.DE>などの自動車部品メーカーと会談し、EUが米国からの自動車輸入関税を撤廃すれば、トランプ大統領は米国の関税案を取り下げる可能性があると伝えた。

大使館報道官は、まだ正式な提案はなされていないとし、大使の目的はむしろ、より幅広い欧米通商合意に向けた選択肢を模索することだと説明。「まだ進行過程にある」と語った。

BMW、ダイムラー、フォルクスワーゲン、コンチネンタルは会談の詳細を明らかにしていない。

メルケル氏は、米国の自動車への輸入関税を下げる場合、世界貿易機関(WTO)の規定の下、その他の国からの自動車に関しても同様の措置が必要だと述べた。

「関税引き下げを巡る交渉を支持する準備はできているが、米国に限定することはできない」と発言した。

ドイツ自動車工業連盟(VDA)は、双方が関税やその他の貿易障壁を撤回するような動きは明るい兆しとなるとした上で、「交渉は明らかに、政治レベルだけで行われている」と指摘した。

[ベルリン 5日 ロイター]
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