多くのサッカー批評家は、リーグ敗退に到るまでのドイツが傲慢だったと感じている。大会前の6回の親善試合では、1勝1分けはあったがその他の試合は負けていた。またW杯の最終メンバーにマンチェスター・シティのFWレロイ・サネを選ばなかったことも驚きだった。

また一次リーグの3つの試合でいずれも雑な攻撃を見せ、結果としてカウンター攻撃から失点して負けていることから、グループFの対戦相手をみくびっていたことは確かだろう。レーブ自身も、代表選手たちが「グループリーグのひどい結果は大会期間中におのずと改善されるだろう」と考えていたことを認めている。

スイッチが入らなかった

「代表合宿の調子は良かった」とレーブは語っている。「チームワークは良かったし、選手は本当に良く練習していた。しかしオーストリア、サウジアラビアとの親善試合は良くなかった。多分ボタンを押せばギアが入ると考えていたが、(W杯初戦の)メキシコに負けてしまった。そこで1点取っていれば違っていただろう。スイッチを入れることができなかった。トーナメント戦が始まればうまくやれると確信していたが、そうはならなかった」

しかしレーブは、特に2006年W杯以降のドイツ代表の好成績と現在のユース選手の将来への期待に言及し、ドイツサッカーの未来はまだ明るいと言って譲らなかった。

「ドイツは過去10~12年間、おそらく最も安定したパフォーマンスを見せてきた。2014年のW杯、17年のコンフェデレーションズカップの優勝をはじめ、これまで長い間世界のベスト4を維持してきた」と強調した。

「今回の敗退はとてつもなく悲しく、失望しているが、ドイツには非常に才能があって可能性を持った若い選手たちがいる。このような挫折は他の国も経験していることで、ドイツは正しい結末を導き出さなければならない」

10年以上にわたって代表監督をつとめ、多くの栄光をドイツにもたらしたレーブは、サッカー界の「名将」とうたわれてきた。ロシアでの衝撃的すぎる敗北を乗り越えることはできるのか。

(International Business Times)

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