Renee Hickman Maria Alejandra Cardona
[ミネアポリス 8日 ロイター] - 米中西部ミネソタ州ミネアポリスで、不法移民の大規模摘発中の移民・税関捜査局(ICE)職員が車を運転していたレネ・グッドさんを撃って死亡させた問題を巡り、州側が連邦政府に捜査から外されたとして猛反発している。
現時点でICE職員による発砲の経緯について州当局と連邦政府当局の説明は大きく食い違っている。
こうした中でミネソタ州犯罪捜査局(BCA)は8日、当初BCAは連邦捜査局(FBI)と合同捜査を行うと合意したが、FBIが方針転換したため単独捜査になったと述べた。BCAトップのドリュー・エバンス氏によると、この決定でBCAは現場の証拠や事件資料、関係者への聴取記録が入手不可能になり、やむを得ず捜査から撤退したという。
ミネソタ州のキース・エリソン司法長官(民主党)はCNNに、FBIの決定は「極めて憂慮すべき」で、州当局は連邦政府の協力の有無にかかわらず捜査を進められると主張。未公表分を含めて自身で確認した証拠からは、州による起訴が可能だと示唆されると付け加えた。
クリスティ・ノーム国土安全保障長官はニューヨークで記者団に、BCAには捜査管轄権がないと語った。
ウォルズ州知事(民主党)は会見で、州が関与しない形での連邦政府によるいかなる捜査も「もみ消し」とみなされる公算が大きいと訴えた。
その上で「私がそう指摘するのは、大統領や副大統領、ノーム長官まで権力の座にある人々が既に判断を下し、検証可能な虚偽の情報を伝えているからだ」と述べた。
ノーム長官など国土安全保障省当局は、ICE職員の発砲が正当防衛で、グッドさんが職員に車を衝突させようとしたのは「国内テロ行為」だとの見解を示している。
バンス副大統領も8日、グッドさんの行動は法執行者への「攻撃」だと繰り返し、州当局による連邦政府職員の訴追が可能との見方を否定した。
これに対してミネアポリスのジェイコブ・フレイ市長(民主党)は、そうした見方を「でたらめ」と一蹴し、事件の目撃者が撮影した映像が連邦政府の説明と矛盾している点を理由に挙げた。