Jonathan Allen

[ニューヨーク 15日 ロイター] - トランプ米大統領は15日、米ハーバード大学が教育省の一連の要求を拒否したことを受け、同大の免税資格が取り消され、政治団体として課税される可能性があると述べた。

トランプ氏は「ハーバード大学が政治的、イデオロギー的、かつ『テロリスト』に触発された『病』を押し進め続ける場合、免税資格を取り消し、政治団体として課税するべきかもしれない」と自身の交流サイト(SNS)「トゥルース・ソーシャル」に投稿した。    

米国の税法では、ほとんどの大学は「公教育目的のみで運営されている」と見なされるため、連邦所得税が免除されている。トランプ氏はどのような方法でハーバード大の免税資格を取り消すかについては明らかにしなかった。

トランプ政権はイスラエルによるパレスチナ自治区ガザへの攻撃に抗議する学生への対応を巡り、コロンビア大をはじめとする全米各地の大学を非難してきた。

トランプ氏は抗議行動を反米、反ユダヤ主義と見なし、大学がマルクス主義や「極左」思想を広めていると非難。政権の要求に応じない大学への連邦政府の助成金や契約を打ち切ると表明している。

<謝罪を要求>

ホワイトハウスのレビット報道官は、トランプ氏がハーバード大の免税資格を剥奪する可能性を検討しているかという記者団からの質問に対し、「ハーバード大が連邦法に従う必要があると、大統領は非常に明確にしている」と述べた。

「トランプ大統領はハーバード大が謝罪することを望んでいる。大学キャンパス内でユダヤ系米国人学生に対し行われた悪質な反ユダヤ主義について謝罪すべきだ」と主張した。

レビット氏は連邦政府から資金提供を受けている機関が、人種や出身国に基づいて差別を行うことを禁じる公民権法第6編にハーバード大や他の大学が違反していると非難した。

ハーバード大のアラン・ガーバー学長は14日付の公開書簡で、教育省の一連の要求について「私立の教育機関として学問の追究、創出、普及に専念する当大学の価値」を脅かすとして、拒否する姿勢を表明。この数時間後にトランプ政権は同大への連邦政府からの23億ドルの資金提供を凍結すると発表した。  

一方、コロンビア大はトランプ政権が先月発表した4億ドル規模の助成金・契約打ち切りを受け、抗議活動の規則厳格化要求について交渉に応じることに同意した。

コロンビア大の一部の教授は、助成金打ち切りが公民権法や言論の自由と適正手続きの権利を保証した憲法に違反しているとして、トランプ政権を提訴した。ニューヨークの連邦裁判所は政権に対し5月1日までに回答するよう命じた。

コロンビア大のクレア・シップマン暫定学長は、ガーバー氏の書簡を受けて声明を発表し、司法省の反ユダヤ主義対策チームとの「誠意ある協議」と「建設的な対話」を継続していくと述べた。「政府がわれわれに何を教え、何を研究し、誰を雇用するかを指示するようないかなる協定も拒否する」と明言した。

またプリンストン大やイリノイ大学を含む大学グループは、先進的原子力技術、サイバーセキュリティー、新しい放射性医薬品などの分野における連邦政府の研究資金の大幅削減を巡り、エネルギー省を提訴した。

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