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激安4Kテレビを開発した寺尾氏(右)と水橋氏(左)。これまでも液晶テレビを担当してきた(記者撮影)

各店舗のバイヤー「本当に売れるのか?」

安さのために生産工程にもこだわった。「可能な限り工場が持っている部品を使う。金型を新しく作ったりせず、余計なデザイン費用をかけない」(寺尾氏)。物流面でも、中間業者を通さず自社の流通網で一括仕入れを行い、輸送コストを低減させている。

こうして完成した4Kテレビだが、仕入れ権限を持つ各店舗のバイヤーは半信半疑で「本当に売れるのか?」という声が多かったという。

ドンキは現場の責任者に仕入れの権限を大幅に委譲しており、各店舗の商品構成はそれぞれが決める個店経営が特徴だ。また、売り場は得意の「圧縮陳列」でスペースを効率化している。大型家電は単価が高いが、スペースをとる分、商品の回転が悪ければ販売効率は悪化する。各店のバイヤーは効率が落ちるのではないかと懸念したわけだ。

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ドン・キホーテ中目黒本店。独自の圧縮陳列で幅広い商品を販売するのが特徴だ(記者撮影)

今後もPB商品の比率を高める

しかし、ふたを開けてみると5万円台の激安価格に顧客が反応。販売前から問い合わせが相次いだ。結果として、前述のように当初の予想を大幅に上回る販売台数を達成することができた。

「最新の機能がなくても4K対応のテレビがほしい、という顧客を中心に売れた。ここまでの大ヒットは初めてだった」と寺尾氏も驚きを隠せない。

ドンキはこれまで以上に、PB商品の比率を高めていく方針だ。水橋氏は「ドンキのPBは、エンターテインメント性と業界最安値がキーワードになる。テレビ以外もさらに展開を加速していきたい」と意気込む。

ドンキは現在、全体で11%のPB比率を2020年までに15%に高め、SPA(製造小売業)としての体制を強化する方針。PB商品は利益成長に欠かせない重要なドライバーなのだ。今回、4Kテレビをヒットに結びつけたドンキだが、次はどんな商品が飛び出すのか。圧倒的な安さを誇る独自商品の開発は、ドンキの成長をさらに牽引しそうだ。

ドンキホーテホールディングスの会社概要 は「四季報オンライン」で

※当記事は「東洋経済オンライン」からの転載記事です。
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