Kevin Yao Joe Cash
[北京 15日 ロイター] - 中国国家統計局が15日発表した第2・四半期(4─6月)国内総生産(GDP)は前年比4.7%増加で、第1・四半期(5.3%増)から鈍化し2023年第1・四半期以来の低成長となった。長引く不動産不況と雇用不安が内需を圧迫。当局は一段の景気テコ入れを迫られるとの見方が広がっている。
成長率は今年の政府目標の5%前後を下回り、ロイターがまとめたアナリストの予想(5.1%)にも届かなかった。
前期比では0.7%増で、下方改定された第1・四半期(1.5%増)から減速した。
特に懸念されるのは消費関連部門で、6月の小売売上高は1年半ぶりの低い伸びとなった。
INGの大中華圏チーフエコノミスト、Lynn Song氏は、GDP統計を受け「5%目標達成の道は依然厳しい」と指摘。不動産不況や株安による負の資産効果、賃金の伸びが鈍いため、家計の消費は高額品から衣食住の必需品に向かっていると述べた。
シティはリポートで「軟調な内需は引き続きインフレの重荷となり、生産力を低下させる可能性がある」とし、きょう開幕の共産党の重要会議、第20期中央委員会第3回全体会議(3中全会)が注目されると指摘した。
国家統計局の報道官はウェブサイトに掲載した談話で、中国経済は下半期に国外の不確実性の高まりと国内の多くの困難や課題に直面していると述べた。
第2・四半期は異常気象や洪水などの短期的な要因の影響を受けたと指摘した。上半期の5%成長は、企業が比較的大きな圧力を受け、主要セクターが多くのリスクに直面する中で何とか達成したと説明した。
その上で、中長期的にはなお改善傾向にあるとし、中国は世界経済の重要な成長エンジンであり続けると述べた。
<不動産低迷、個人消費振るわず>
中国経済は、不動産部門の低迷が続き個人消費がさえない中で工業部門の生産が旺盛と不均一で、デフレリスクが懸念されている。
この日発表された6月の経済指標も、鉱工業生産が前年比5.3%増で予想(5.0%増)を上回ったものの5月からは減速。小売売上高の伸びは2.0%で予想(3.3%)に届かず、22年12月以来の低さとなった。
新築住宅価格は前年比4.5%下落と約9年ぶりの大幅下落率。1─6月の不動産投資は前年比10.1%減、不動産販売は19.0%減少した。不動産仲介の中原地産のアナリストは、不動産セクターの需給構造が根本的に逆転したと指摘した。
長引く不動産危機は消費者信頼感に打撃をもたらし、多額の債務を抱える地方政府が土地売却を通じて新たな資金を生み出すことを難しくしている。
アナリストらは今週の3中全会で債務削減や信頼感回復が主な焦点になるとみている。
ムーディーズ・アナリティクスのエコノミスト、ハリー・マーフィー・クルーズ氏は年内の見通しについて「当局が不動産市場の下落を食い止め、国内消費を促すことができるかどうかで決まるだろう」と述べた。
ANZの中国シニアストラテジスト、Xing Zhaopeng氏は、小売売上高が予想を大きく下回ったことに注目し「家計消費は依然非常に弱い。賃金カットに見舞われ、若年層の失業率が高い状況で家計は慎重姿勢を崩さないだろう」と述べた。