質問:だとすれば、マレーシアが何らかの形でハンソル氏と接触し、DNA鑑定により、被害者は間違いなく父親の金正男氏だということが判明したら、中朝関係に悪影響が出ると考えていいのか。
回答:そうだ。現在の状況では、まちがいなく大きな影響が出る。中国はこれに巻き込まれたくはない。そうでなくとも、中国はもっともっと大きな問題を抱えており、秋には19大(第19回党大会)も控えている。それどころではない。金正男問題(金正男一人)になど、かまってはいられないのだ。中国にはともかく、マレーシア警察がハンソル氏と接触することに関して、許可したり、禁止したりするという権利は、そもそもないことを再度、言っておく。
質問:中国がマレーシアと北朝鮮の仲介をするということもないのか?
回答:言っておくが、中朝間ではビザなし渡航などという制度は全く存在しない。厳重なビザ審査がある。ところがマレーシアと北朝鮮というのは、ビザなしで互いに出入国していい間柄だ。どれだけ仲がいい国同士だと思っているのか。国際社会は何かにつけて「北朝鮮に関しては中国に責任がある」ようなことを言って中国を批難する。中国にはたしかに中朝同盟があるにはあるが、マレーシアのような、ビザなし渡航を許すほどの、北朝鮮の友好国ではない。中国はマレーシア側にも北朝鮮側にも立たない。どちらか一方側について、どちらかを弁明したり非難したりもしない。巻き込まれたくないし、中立でいたい!
「これ以上は、もう聞いてくれるな」と言わんばかりの語気が響いてきた。
前回と違って、声のトーンが最初から重く、荒々しい。どれだけ中国が、手の打ちようのない窮地に追いやられているかが伝わってくる。
まるで「なんとかマレーシアが、独自に他の方法で本人鑑定をしてくれ」という、無言の叫びが聞こえてくるようだ。

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