[ワシントン 7日 ロイター] - 米商務省が7日発表した4月の貿易赤字は746億ドルと、前月から23.0%増加し、6カ月ぶりの高水準となった。財(モノ)の輸入が回した一方でエネルギー製品の輸出が減少し、増加率は2015年3月以来の大きさとなった。こうした傾向が続けば、第2・四半期は貿易が経済成長の足かせになる可能性がある。

3月の貿易赤字は606億ドルと、当初発表の642億ドルから縮小した。

FWDBONDS(ニューヨーク)のチーフエコノミスト、クリストファー・ラプキー氏は「貿易条件が悪化しているため、第2・四半期の実質国内総生産(GDP)の伸び率の推計値は1%に近くなる可能性がある」としている。

米政府は18年以降の財貿易収支に関するデータと17年以降のサービス貿易収支に関するデータを改訂。これにより第1・四半期の貿易赤字は従来ほど巨額ではなかったことが示された。エコノミストによると、貿易収支の改訂を受け、今月下旬に発表される第1・四半期の国内総生産(GDP)確報値が年率換算で最大2.3%増に上方修正されると見込まれている。

4月は輸入が1.5%増の3236億ドル。

財は2.0%増の2632億ドル。自動車・部品、エンジンのほか、工業用品や材料の輸入が増加した。一方、石油の輸入は21年8月月以来の低水準に落ち込んだ。

消費財は携帯電話などの日用品が牽引し、18億ドル急増。一方、食品は21年12月以来の低水準となった。

サービスは輸送と旅行の減少が重しとなり、4億ドル減の604億ドル。

輸出は3.6%減の2490億ドルと、22年3月以来の低水準。減少率は過去3年で最大となった。

財は5.3%減の1671億ドルと、22年2月以来の低水準。世界的な需要鈍化を反映し、3年ぶりの大きな減少となった。

オックスフォード・エコノミクスの米国エコノミスト、マシュー・マーティン氏は「貿易加重ベースでの米ドルの4月中旬以降の上昇により、輸出には一段の下方圧力がかかる一方、輸入には上方圧力がかかる」と指摘。「ドルの変動は遅れを伴って貿易赤字に影響を及ぼす」とした。

原油や燃料油を中心とした工業用品・素材の輸出が大幅に減少したことが主な要因。石油を含む工業用品・素材の輸出は21年11月以来の低水準となった。

消費財のほか、金融サービスと政府の財・サービスも減少した。

一方、サービス輸出は旅行やビジネスサービスの増加を反映し、2億ドル増の819億ドルと、過去最高となった。

サービス貿易収支の黒字は21年3月以来の高水準。インフレ調整後の財の貿易収支の赤字は958億ドルと、16.5%急増した。

財の対中貿易赤字は242億ドルと3月の226億ドルから拡大した。

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