<多くの日本企業が抱える「弱点」のいち早く克服し、赤字から脱却。カワイイ王国2代目社長・辻朋邦は「七光り」ではない──>

ハローキティやシナモロールなど世界中で愛されるキャラクターを数多く生み出してきたサンリオが、共感を呼ぶと同時に、野心を併せ持ったキャラクターを生み出すとしたら、デザイナーを雇う必要はないだろう。辻朋邦社長の等身大のキャラクターをつくればいいのだから。

そのキャラクターに「逆境に打ち勝つガッツの持ち主」というストーリーで肉付けをしたい場合も、作家を雇う必要はない。辻の人生とキャリアを語れば足りるはずだ。

企業経営でも、アートの世界でも、そして政治の世界でも、親(や一族)の七光で名声を得た人物が、あたかも本物のリーダーのように振る舞う例は多い。そして、ぽっちゃりとして人の良さそうな外見の辻は、いかにも「跡継ぎのぼんぼん」に見える。

実際、2020年にサンリオの社長に就任したとき、辻が経営者として成功を収めると予想した人は、筆者を含めほとんどいなかった。サンリオは、カリスマ創業者がいつまでも皇帝のように経営を支配して、破滅の道をたどる企業の典型に見えた。

なにしろ、創業者の辻信太郎が孫に社長の座を譲ったのは92歳の時だ。跡取りに考えていた息子の辻邦彦が61歳で急死したため孫である辻にお鉢が回ってきたわけで、彼が血筋によってトップに就任したのは明らかだった。

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