同様にスズキ傘下の自動車大手マルチ・スズキと二輪車のヒーロー・モトコープはともに3割程度の増益を成し遂げたが、株価は2014、15年を通じて上昇していたため、上値が重い印象だ。

 このため「逆張り」投資家はトルコやブラジルなど、より低調な市場に大きな掘り出し物があると見ている。

連座制

 アカディアン・アセット・マネジメントのポートフォリオマネジャー、デービッド・パーディ氏は、資金が雪崩を打って流出した際に低落したブラジルの資源・化学セクターに割安感があるかもしれない、と指摘。「ファンダメンタル的にはより健全であるにもかかわらず、『連座制』のようになった産業群がある」とし、その例としてパルプや紙を挙げた。

 これらの業種は資源セクターと同一視されるが、実際にはエネルギー使用量が多くコスト安の恩恵に預かっている。

 同様に、化学企業も石油生産業者であるかのようにして売られるが、本当は製品をつくるのに安い原油を利用できる立場にある。

 中南米最大の石油化学企業ブラスケムが2月に発表した四半期決算は、為替レートと原油安の恩恵により大幅な黒字となったが、株価は年初から約5%下落している。

 トルコはブラジルほど悲惨な経済状況ではないが、安全保障上の懸念から投資家はインドほどオーバーウェートにしてこなかった。このため一部の銘柄は、好業績が株価上昇に反映されやすくなっている。

 自動車のトファスは2015年に45%の増益を記録し、株価は年初から約9%上昇。家電のアルセリックは44%の増益を上げて株価は同30%値上がりした。

 一方、シャルルマーニュ・キャピタルのジュリアン・メイヨ最高投資責任者は、トルコリラが対ドルで昨年25%下がってコモディティの輸入価格を押し上げたため、原油安の恩恵がトルコ企業に浸透するにはしばらく時間が掛かるとの見方を示した。

 (Claire Milhench記者)

[ロンドン 16日 ロイター]
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