政府はばく大な予算を投じ、津波対策や除染作業などを含む被災地の復興を進めているが、仮設住宅での暮らしを強いられている多くの被災者への支援対策においてはまだ多くのことが残されている。

 漁師だったという陸前高田の男性は「何をしたらいいのか分からないという人が増えている気がする。心はずたずたに引き裂かれている」と語る。

残された復興の課題

 政府の復興予算は2016年度から大幅に引き下げられるが、安倍首相は、今後5年間を「復興・創生期間」と位置付け、十分な財源を確保したうえで、被災地の自立につながる支援を行う考えを表明した。

 安倍首相は11日の追悼式で、「一歩ずつではあるが、復興は確実に前進している」と述べた。「多くの犠牲の下に得られた貴重な教訓を、決して風化させることなく、常に最新の英知を取り入れながら、防災対策を不断に見直す」と語った。

 ただ本当の意味での復興にはまだ長い時間を要する。

 陸前高田市に住む消防団員の男性は、同僚51人を失った。ほとんどが救援活動中に命を落としたという。

 「インフラは回復しつつあるが、心は違う」とこの男性は述べた。「亡くなった人たちの顔がいまだに目の前に現れる」と心情を語った。

 (Elaine Lies記者、Hyun Oh記者、翻訳:伊藤典子 編集:下郡美紀)。

[陸前高田市(岩手) 11日 ロイター]
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