トランプ米大統領は10日、中国からの輸入品に対する関税を大幅に引き上げることを検討していると警告し、月内に予定していた中国の習近平国家主席と会談する「理由はない」と述べた。

トランプ大統領は、自身の交流サイト(SNS)「トゥルース・ソーシャル」に、中国がレアアース(希土類)に関連するあらゆる生産要素に輸出規制を課す計画という書簡を世界各国に送っているとし、中国が世界経済を「人質」に取ろうとしていると反発した。

トランプ氏は「中国が敵対的な『命令』について示す内容によって、私は米大統領として、経済的な対抗措置を取らざるを得なくなるだろう」とし、「現在検討中の政策の一つは、米国に入ってくる中国製品に対する関税の大幅な引き上げだ」と述べた。

その上で、韓国で開催されるアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議に合わせ予定されていた習氏との首脳会談について、「今はそうする理由はないようだ」と述べた。

中国は9日、レアアースの輸出管理強化を発表。レアアース関連の加工技術への規制を拡大し、無許可で海外企業と協力することを禁止する。また海外の防衛・半導体関連企業への輸出を制限する方針を明確にした。

トランプ氏の発言を受け、不安定化を招く報復的な貿易戦争が再開する可能性への懸念から、米株式市場では売りが優勢となり、ダウ工業株30種とS&P総合500種は約1%、ナスダック総合は約2%それぞれ下落した。主要通貨に対するドル指数は下落し、安全資産とされる金や米債の買いが膨らんだ。

米シンクタンク「民主主義防衛財団」の中国専門家クレイグ・シングルトン氏は「トランプ氏の投稿は、関税休戦終了の始まりとなる可能性がある」とし、「中国は行き過ぎたようだ」という認識を示した。


[ロイター]
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