「ファージに感染した細菌は、非対称的に分裂することで、感染部分を切り離し、残りの細胞を守ることができるとわかった」と、論文著者で微生物学者のシガル・ベンイェフダ教授は本誌に語っている。

この防御メカニズムを解明することは、ファージ療法の効果を高めるために不可欠な第一歩だと、研究チームは説明する。

「この研究により、細菌がファージ攻撃から自らを救う方法が明らかになった。これはこれまで知られていなかった仕組みだ」と、ベンイェフダ教授は述べている。「ファージ療法が注目を集める中で、こうした理解は非常に重要になってくる」。

たとえば、ファージを検知する細菌側のセンサータンパク質の働きを妨げる特殊な化合物を加えることで、防御反応を封じ込める手法も考えられるという。

ファージ療法は、感染症の性質に応じてさまざまな形で医療に応用できる。現在研究段階、あるいはすでに限定的に使用されている方法としては、経口薬や液体、外用クリーム、スプレー、傷の保護材、静脈注射などがある。

昨年、ファージ療法によってスーパーバグに感染した1匹の猫が救われた。名前はスキークス。数カ月にわたる抗生物質治療がすべて失敗に終わった後のことだった。

抗生物質の時代は終わる?
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