<アメリカの影響圏外での経済秩序誕生を阻止する試みが、結果としてアメリカ主導の国際秩序を揺るがす結果に>

米トランプ政権は7月7日、14カ国からの輸入品に対して8月1日から25~40%の関税を課すと新たに発表した。注目すべきは、この中に日本や韓国といった緊密な同盟国も含まれていることで、近年の米外交政策では異例の事態だ。

一見、これらの対象国にはあまり共通点がないようにみえる。しかし、その多くは新興国グループBRICSなど非アメリカ主導経済圏との連携を強めている国々だ。これらの国々には平均25~35%が課されるが、ドナルド・トランプ大統領は最近、もしこれらの国々がBRICSに同調してアメリカへの対抗姿勢を見せた場合は、さらに10%の関税を上乗せすると表明した。

続いてさらに高率の関税を課すのは、コロナ禍後の世界的なサプライチェーン再構築と脱中国の動きで恩恵を受けた国々。インドネシアやマレーシア、そして緊密な米同盟国であるタイなど、東南アジア諸国が含まれる。

従って、一連の関税措置に潜む動機には、単なるアメリカの貿易収支の改善ではなく、地政学的な計算がある。アメリカの中心的役割を脅かす、グローバルサウスを統合した経済構造が構築されることを未然に防ごうという狙いだ。

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長期的には裏目に出る