企業インテリジェンスがビジネスの世界でも認知されれば、APBのようなケースでも、顛末は違ったものになったかもしれない。
APBには量産化技術はなく、競争力がなかったのではないか、という側面もこのケースでは重要なポイントだ。「夢の技術」を開発していると一部で言われていたAPBの状況について、投資する側が金業インテリジェスのサービスを使って本当の価値や評判を調べるべきだっただろう。投資判断の前にできることは多い。
とにかく、いろいろな想定のもとで、先入観なく深度のある調査をできるのも、企業インテリジェンスを活用するメリットだと言える。経済安全保障の懸念や外国企業との競争激化などが顕著になっている今こそ、企業ンテリジェンスの世界を知って欲しいと願う。
山﨑卓馬
クロール日本支社長
世界最大のインテリジェンス調査会社クロールの日本支社長として、企業インテリジェンスやコンプライアンス、不正・係争調査に従事。これまでオリックス株式会社で東京とシンガポールでアジア地域の戦略投資を指揮し、スタートアップ企業運営の経験もある。国際的なM&AやPMIなどに関する深い知識と経験を持ち日本でも数少ない企業リスク管理と危機対応、企業インテリジェンスの専門家として活動している。クロールは1972年にニューヨークで創業、30カ国に6000人以上の専門家を有し、S&P500の半数が顧客。
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