<空腹や睡眠といった生存本能と同列に扱われがちなセックスの欲求。しかし最新の心理学研究によると、それは「前進」だった...>

世界中の女性たちが夢中になって読んだ──「女性の体・性・快楽のメカニズム」を最新科学をもとにやさしく紐解いた話題書『私たちのセクシュアル・ウェルネス』(日経ナショナル ジオグラフィック)の第7章「性欲」より一部編集・抜粋。

 
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私たちの中には、性欲を空腹のような「衝動」として考える人が多くいます。衝動とは、問題を解決するためにあなたを駆り立てる、不愉快な内的体験のことをいいます。

では、もし問題を解決できなければ、どうなるのでしょう? 

間違いなく、あなたは死にます。空腹は衝動です。喉の渇きも、体温調節も、睡眠もそう──実際、人は睡眠不足で死ぬこともあるのです。

何世紀もの間、科学者たちはセックスを衝動だと考えていました。おそらくあなたもそう思っているのではないですか? 私も長い間、そうでした。でも、違ったのです。

セックスが衝動ではないことを証明するのは簡単です。動物行動学者フランク・ビーチが1956年に述べたように、「セックスレスが原因で組織障害を被った人はいない」のです(*1)。

もっと直接的な言い方をすれば、セックスができなくて死んだ人はいません。死にたくなったかもしれませんが、それは欲求不満であり、人は欲求不満で死ぬことはないのです(*2)。

では、衝動でなければ、なんなのでしょう? 答えは、「インセンティブ・モチベーション・システム」(*3)です。

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セックスは衝動であるという神話
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