<お肌のアンチエイジングの新たな「万能薬」になるのか。効果はメーカー保証付きだが、そのエビデンスは? 唯一効果が実証されているものは「身近か」に...>

今どきのコスメは「ペプチド成分配合」をうたうものばかり。

高級クレンジング剤、ヒアルロン酸配合美容液、保湿剤に化粧水、ピーリング製品やフェイスマスクといったスキンケア製品から、マスカラ、アイシャドー、チークといったメーク用の製品まで、数え上げたら切りがない。

高級ファッション誌ヴォーグは昨年末、ペプチド(複数のアミノ酸が結合した化合物)は「今やスキンケア業界のお気に入りの成分の1つ」だと伝え、美容・ファッションサイト「ハイプベイ」も今年4月、「スキンケアはペプチドの時代」だと評した。

 

だが、ファッション同様、スキンケアにもはやり廃りがある。数年後にはレチノールやナイアシンアミド酸に関心が移っているかもしれないと、化粧品化学者でポッドキャスト「ビューティー・ブレインズ」の共同司会者のバレリー・ジョージは予測する。

私たちの体内の天然ペプチドは細胞内でメッセンジャーの役割を果たし、「コラーゲンの合成」「皮膚の修復」などを細胞に指示する。

スキンケア製品に人工ペプチドを配合する目的はこれらの自然なプロセスの強化。細胞にメモを渡して指図するように、理論的には「ほぼ全ての用途に合わせてペプチドを作れる」とジョージは言う。

医学の世界では、ペプチドは癌治療から痛みの緩和まであらゆる分野で強力なツールとして研究されている。最も有名なのは糖尿病治療に使われる合成インスリンだ。

細胞を「生物学的資産」として管理する時代へ──iPS細胞治療の最前線
細胞を「生物学的資産」として管理する時代へ──iPS細胞治療の最前線
配合量が足りないものも