
今では、比較的短期間でスリムになったスターは漏れなく「薬使用疑惑」の対象となる。もともとはぽっちゃり体形だったアリアナ・グランデもダイエットの方法についてメディアにうるさく詮索された。
デミ・ムーアも疑いをかけられ、ピープル誌のインタビューで薬の使用をやんわりと否定。自分の体の声を聞き、卵と肉を断って痩せたと語っている。
一方、女優のキャシー・ベイツのように糖尿病治療薬を「皮下注射」していることを堂々と認める人もいる。ウーピー・ゴールドバーグ、オプラ・ウィンフリー、エイミー・シューマーらもカミングアウト組だ。
注目の急上昇は売り上げに直結している。オゼンピックは21年の時点で世界の医薬品の売り上げ上位20に入っていなかったが、24年には2位に躍り出た。製造元のノボ・ノルディスクは自社の24年の年間売上高が406億ドルに達したと発表している。

同社は生産体制の強化にも乗り出した。41億ドルを投資して米ノースカロライナ州の工場内に新施設を建設する計画を発表。さらに、医薬品受託製造の米キャタレント社の工場3カ所を110億ドルで取得している。

オゼンピック、マンジャロ、ウゴービの減量薬としての使用が拡大し、減量は医療行為の一種となった感がある。しかし、誰もがこの治療を受けられるわけではない。その恩恵に浴せるのは、裕福な人たちだけだ。
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