ロシアの元スパイで、プーチン政権に批判的だったアレクサンドル・リトビネンコ氏が2006年にロンドンで暗殺された事件について、英国の調査委員会は21日、プーチン大統領がロシア連邦保安局(FSB)による暗殺を「おそらく承認した」との見解を示した。

 プーチン政権批判を続けていたリトビネンコ氏(当時43)は2006年、亡命先のロンドンで放射性物質「ポロニウム」の入ったお茶を飲んだ後に死亡した。

 調査委員会は、FSBの前身であるソ連国家保安委員会(KGB)の元職員、アンドレイ・ルゴボイ氏と別のロシア人、ディミトリ・コフトン氏が、おそらくFSBの指示で暗殺を実行したと指摘。FSB長官だったニコライ・パトルシェフ氏とプーチン大統領が暗殺を「おそらく承認した」と結論付けた。

 この調査への協力を拒んでいるロシア政府は、調査結果について「両国の関係を悪化さかねない」と批判。実行犯とされるルゴボイ氏とコフトン氏はすでに事件への関与を否定し、調査への協力も拒否している。インタファクス通信によると、国会議員となったルゴボイ氏は自身への非難はばかげている、と語った。

 英国のメイ内相はロシア政府の行為を「野蛮」と非難。キャメロン首相は、さらなる措置を講じる可能性を排除しない、と述べた。

 英政府は、駐英ロシア大使を呼び出し、ロシア政府に容疑者2人の身柄引き渡しを求めている。ロシア政府はこれまで引き渡しを拒んできた。

[ロンドン 21日 ロイター]
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