『セサミストリート』を取り巻く混乱は、老舗メディアに対する信頼が文化の広範な変化に侵食されている現状を映し出す。伝統的なメディアの衰退は、現代社会で子供を育てることがいかに難しくなったかを浮き彫りにする。

その難しさを描いたネットフリックスのドラマ『アドレセンス』(全4話)は、3月の配信開始直後から注目を集めている。

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「インセルドム(不本意の禁欲主義)」と女性蔑視をオンラインで過激化させた13歳の少年が、同級生の少女を殺害した容疑で逮捕される物語は、親世代にとって自分たちの最大の不安を映す鏡でもある。

「特に少年が過激なコンテンツの標的にされる過程を掘り下げたかった」と、共同クリエーターのジャック・ソーンはCNNに語っている。「子供が何を見ているか、(アルゴリズムが)何を薦めるか、そうしたコンテンツがいかに急激に過激化するか」

ミレニアル世代がアメリカの親世代で最も多くなり、子供がソーシャルメディアと現実を融合させないように守るという未知の課題に直面している。立法者も技術の変化のスピードに追い付けない。

結局のところ、『セサミストリート』の未来は、アメリカ文化の大半を支配する巨大多国籍企業とテクノロジープラットフォームに委ねられている。彼らが子供の成長を形作っていくのだ──かつてカーミットやエルモがその役割を担ったように。

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