<コストがかさむ土壌浄化>

別の疑問は、土壌浄化が必要な場合、その費用を住宅所有者が負担しなければならないのかということだ。

被災地の所有者は、FEMAが指示しているように、陸軍工兵隊(USACE)から汚染土壌の上部6インチの検査と除去を受ける権利がある。

だが、火災被害を受けていない家の所有者は受けられない可能性がある。

DPHは、FEMAに山火事の影響をさらに評価するための支援を求めている。ところが、トランプ政権下で連邦政府のコスト削減が進められている中で、FEMAが支援するのかは不透明だ。

ロサンゼルス郡管理委員会のキャサリン・バーガー委員長の事務所はトムソン・ロイター財団に宛てた声明で、郡は土壌検査の費用を負担しているものの「住民には、保険会社に対して浄化のための金銭的支援を要求するように推奨している」と説明した。

ルークスの主任科学者、アダム・ラブ氏は住民との対話集会で、州の基準レベルを超える化学物質の蓄積は「浄化の必要性を意味するものではない 」とし、追加の精査が必要だということを意味するかもしれないと言った。

郡当局者は、血液検査で高濃度の鉛が検出された住民は、自分の土地をさらに検査し、土壌の除去を求める可能性があるとの見方を示した。

検査会場では、リリー・フェンウィックちゃんの小さな腕に看護師が採血用の注射針を刺す様子を、両親は苦悶の表情で見守っていた。

フェンウィックさん夫妻は他の人たちにも検査を受けるように勧めている。

母親のミシェルさんはこう促す。「採血を受けなさい。それが本当のことを知ることができる唯一の方法なのだから」


[ロイター]
トムソンロイター・ジャパン
Copyright (C) 2024トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます
ニューズウィーク日本版 台湾有事の新シナリオ
2026年4月21号(4月14日発売)は「台湾有事の新シナリオ」特集。

米・イラン戦争で変わる地域紛争の「大前提」/石油危機を恐れるべき理由

※バックナンバーが読み放題となる 定期購読はこちら
※画像をクリックするとアマゾンに飛びます