<今まで表に出ることがなかったザッカーバーグらメタ経営陣の人間性...元社員の回顧録のような読みやすい筆致で書かれている暴露本は一読の価値あり>

SNS大手フェイスブックの元幹部サラ・ウィンウィリアムズのスキャンダラスな回顧録『ケアレス・ピープル(Careless People)』(未邦訳)が注目を集めている。

理由はおそらく、本書の出版を止めようとしたメタ(2021年にフェイスブックから社名変更)の執拗な工作のせいだ。ウィンウィリアムズは3月、米証券取引委員会(SEC)に昨年提出した告発状を公表するとともに本書を出版。メタはすぐに動いた。

裁判所に仲裁申し立てを行う一方、本書の不正確さを非難する現・元従業員(何人かは回顧録で言及されている)のオンライン投稿を拡散。ワシントン・ポスト紙の書評担当者は、メタの広報が本書の出版前に「書評の予定について情報を得ようと何度も連絡してきた」とニュースレターで述べている。

米NBCニュースによれば、仲裁人は出版の翌日、「ウィンウィリアムズは退職契約の中傷禁止条項に違反した」とする仮裁定を出し、彼女は本の宣伝や元の職場についてのコメントを制限された。

この一件は『ケアレス・ピープル』への人々の関心をさらに高め、同書の販売部数と図書館での予約数を増加させた(版元のフラットアイアン・ブックスは、中傷禁止条項違反の仮裁定は出版社に適用されないとして本の印刷と販売を継続)。

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『ケアレス・ピープル』の表紙。仮裁定にも怯まず出版された GETTY IMAGES, FLATIRON BOOKS

本書のタイトルはF・スコット・フィッツジェラルドの小説『華麗なるギャツビー』から採ったもので、主人公の元恋人デイジーと裕福で偏屈な夫トムを指している。『ギャツビー』出版から100年後、そんな「うっかり者(ケアレス・ピープル)」がかつてない力を持つようになった。

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