「あきらめのフロー」で円高加速も
足元では、ドルを売り遅れた輸出企業から、安値でもドル売りを出す「あきらめのフロー」も出始めていると、前述の邦銀の為替セールス担当者は話す。
りそな銀行資金証券部市場トレーディング室の広兼千晶氏も、相場急変時の対応として勧めている指し値注文について、ドルの先安観が台頭する中で「これまであまり注文を置いていなかった輸出勢からの注文が増えてきている」としている。
「少なくとも140円台」(邦銀のセールス担当者)でのドル売りに焦りがみられ始めた一方、相場が反発する可能性もあり「140円を下回って明確に下落トレンドを形成するまで見極めたい企業も残っている」(同)のが現状という。
トランプ政策の不透明感が長引けば、いずれ実体経済への悪影響への懸念が強まりかねない。春先からの円高局面で売り遅れた輸出企業は少なくないとみられる。「ドルの先安観が一層強まって、手元のドルを円転する企業の動きが加速すれば、ドル安/円高のモメンタムは一段と強まる」と、ニッセイ基礎研の上野氏は話している。
[ロイター]

Copyright (C) 2024トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます
2026年4月21号(4月14日発売)は「台湾有事の新シナリオ」特集。
米・イラン戦争で変わる地域紛争の「大前提」/石油危機を恐れるべき理由
※バックナンバーが読み放題となる 定期購読はこちら
※画像をクリックするとアマゾンに飛びます