<ChatGPTの新機能を礼賛する人たちは宮崎駿作品の本質をわかっていない──2016年に宮崎監督がコンピューターアートについて語った言葉を振り返る>

先頃、オープンAI(OpenAI)社が対話型AI(人工知能)「チャットGPT(ChatGPT)」の新しい画像生成機能をリリースすると、邪悪な存在がインターネットの世界に解き放たれた。

写真などを基にスタジオジブリ風のイラストを作り、ソーシャルメディアに投稿する動きが活発化しているのだ。起業家のイーロン・マスクがオーナーの「X」(旧ツイッター)には、この新しいテクノロジーを礼賛する投稿があふれている。

チャットGPTが生成した「スタジオジブリ風」イラスト

宮﨑駿が設立した制作会社スタジオジブリは『となりのトトロ』『もののけ姫』『千と千尋の神隠し』など、時間と手間をかけて丹念に作り込んだ手描きのアニメ映画で高い評価を受けてきた。

しかし、チャットGPTの新しい画像生成機能は、人間による創作物を無断で利用し、それをかみ砕いて再構成したものを吐き出すだけ。そこには、アートをアートたらしめる創造性や精神性や労力といった要素は存在しない。

ビジネス・インサイダーによると、この新機能は「著作権」の問題からチャットGPTの無料版では利用できないが、有料版では現在も提供されているようだ。この機能は、想像力のかけらも持ち合わせていない人たちの間で大人気になっている。

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