セルビアでは15日、この数十年で最大規模の抗議デモが発生した。独立系の監視団体によると、ベオグラードに30万人以上が集結したとBBCが報じている。このデモは、昨年11月にノビ・サドの駅の屋根が崩落し15人が死亡した事故をきっかけに広がった汚職に対する抗議が最高潮に達したものだった。

アレクサンダル・ブチッチ大統領が率いる親ロ派政権は、汚職や建設の安全性に関する隠蔽工作について非難を浴びている。この事故を受けて首相を含む政府高官が辞任したが、怒りの矛先はこの駅の改修と密接に関わっていたブチッチ本人に向けられている。

次の具体的な抗議行動は発表されていないものの、デモは今後も続くとみられる。ブチッチはデモを受け、「我々は変わらなければならない。多くのことを学ばなければならない」と述べたが、具体的な方策には言及しなかった。

ベオグラード在住の政治アナリスト、ニコラ・ミコビッチは本誌に対し、今回の抗議活動はブチッチ政権にとって脅威になったが、最終的にはブチッチの勝利となったと指摘した。その理由として、抗議活動が小規模な衝突を受けて停止したため、ブチッチはこれを抗議活動の脆弱さの証左と解釈した可能性が高いことを挙げた。

また、ミコビッチは、デモの直前にブチッチがドナルド・トランプ・ジュニアと会談していたことに言及し、トランプ政権の支援を求めていると分析。そして、ワシントンから「お墨付き」を得た上で、ブチッチは5月9日にモスクワで開催される対独戦勝記念日の祝賀行事に参加し、プーチンとの関係を強化しようとしている可能性があると指摘している。

なお、セルビアはウクライナに8億ユーロ相当の武器を販売しており、国際舞台ではほぼすべてのロシアに反対する決議を支持している。

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【動画】約30万人が参加した、セルビアの反汚職デモ
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