私の研究テーマは乳酸菌を活用した食中毒予防だった。基本的なアイデアは、食品中に乳酸菌を加えて増やすことで腐敗や食中毒を起こす菌の増殖を防ぐ、というものだ。

ひどいニキビに悩まされながら研究に打ち込むうちに、ふと思った。プロバイオティクス(健康増進に役立つ生きた微生物)は、ニキビの治療にも使えるのではないか。抗生物質で無差別にアクネ菌を殺すのではなく、戦略的に善玉菌を増やせばいいのでは?

プロバイオティクスの威力

ヨーグルトは長年、腸内細菌叢(そう)のバランス改善に役立つといわれてきた。肌の細菌叢にも有効かもしれないと考えた私は、自分を使って「人体実験」をしてみることにした。

方法は単純。ほぼ1カ月間、1日2回ヨーグルトを顔に塗ったのだ。ブランドにはこだわらないが、糖やフレーバー無添加のプレーンヨーグルトで、「生きた乳酸菌を培養」のラベル付きを選んだ。

効果はてきめん。私の顔からニキビが消えた!

興奮して義姉にその話をすると、インドでは昔からヨーグルトパックが行われていると言われた。私が微生物学の大発見と思った療法は、インドの伝統医学では普通に行われていたのだ。

実際、調べてみるとヨーグルトの美肌効果は盛んに喧伝されていて、そうした主張を裏付ける論文も多数あった。

加齢の悩みも解決できないか...
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