ウクライナの近年の歴史には、親ロ派が決定的に敗北したように見えても、やがて勢いを盛り返した例がある。

04年の大統領選では親ロシア派のビクトル・ヤヌコビッチの当選が発表されたが、選挙に不正があったとして市民が抗議した「オレンジ革命」により投票がやり直され、親欧米派のビクトル・ユーシェンコが大統領となった。だが10年の選挙ではヤヌコビッチが勢いを盛り返し、大統領の座を勝ち取った。

ジョージアやモルドバの例は、ロシアによる侵略や部分的な占領を受けた国でさえ、再びロシアの影響下に入る可能性があることを示している。

常套手段の大きな成果

ロシアは08年にジョージアに侵攻し、現在も南オセチアとアブハジアを占領しているが、それでも与党「ジョージアの夢」をロシア寄りに導くことに成功した。ジョージア政府はEUへの加盟交渉を凍結。西側と距離を置き、ロシア寄りの姿勢を強めている。

モルドバの場合、1992年から沿ドニエストル地域が事実上ロシアに占領されていることを考えれば、ロシアに対して弱い立場にあることは明らかだ。昨年11月の大統領選では、ロシアの影響力が及ばない国外在住の有権者の支持を得て親欧米派のマイア・サンドゥが再選。

だがロシアはこの選挙でも、親ロシア派政治勢力への資金提供や選挙への干渉、組織的な嫌がらせといった手段を駆使した。

民主主義のメカニズムを弱体化
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