<外国暮らしで「自分の家」がなかった私がジーニーとの出会いによって帰る場所を見つけた>

それは2023年10月の静かな早朝だった。仕事に出かけようとして、歩道でじっと座っている茶トラ猫を見つけた。1階の住民たちが飼っている猫の1匹だと思っていた。

ところが夕方も猫は同じ場所で、同じ姿勢でいた。猫の保護活動をしている友人に聞くと、「捨て猫が飼い主の迎えを待っているのでは」との返事が。かすかな不安が確信へと変わり、気分が沈んだ。

私が暮らす中東は、多くの外国人家族にとってつかの間の滞在地だ。小さくてかわいいペットを飼っても、成長して手がかかるようになったり国外への引っ越しが決まったりすると、捨ててしまうケースは珍しくない。

その週末、私が車から食料品を降ろしていると茶トラが駆け寄ってきた。うちの飼い猫用の餌があったのであげると、それ以来、茶トラは毎晩やって来て餌をねだるようになった。半年後、私は彼女を「ジーニー」と名付けた。

長い間、いつもジーニーは怯えた様子で駐車場の車の下に隠れていた。毎日窓からその姿を見るたび涙が流れ、胸が張り裂けそうになった。

私がジーニーの家になる

だが、すぐにジーニーは近所の人気者になった。みんなが彼女の魔法にかかったのだ。警備員は挨拶をしに立ち寄り、お年寄りは夕食時にジーニーがいないと気にし、子供たちはおやつを持ってくるようになった。

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ジーニーが教えてくれた「私を私たらしめるもの」
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