米実業家イーロン・マスク氏が「政府効率化省(DOGE)」トップとしての権限を拡大し続ける中で、トランプ米大統領側近の一部からはマスク氏の「独断専行」ぶりに不満が高まりつつある。事情に詳しい4人の関係者が明らかにした。

マスク氏のDOGEは連邦政府職員数千人の解雇を目指し、重要データにアクセスしながら、同時に政府機関の業務遂行に混乱をもたらしている。これらの動きに対して、スージー・ワイルズ大統領首席補佐官や彼女のスタッフらは、時折「蚊帳の外」に置かれているとの感触を持っているようだ。関係者の1人は、ワイルズ氏と何人かの補佐役が最近、この問題でマスク氏と話をしたと述べた。

 

11日にホワイトハウス執務室で、4歳の息子を連れて記者団の取材に応じたマスク氏は、自身とDOGE職員、トランプ氏の間で何事にも足並みをそろえる意向を示した。だがマスク氏がホワイトハウス高官の一部と緊張関係にあることは、議会の権限に踏み込み、一連の訴訟に直面しながらも政府組織の抜本的リストラを進めようとしているトランプ氏にとって、中核的な側近団とマスク氏が率いるDOGEの折り合いをつけるのがいかに難しいかを浮き彫りにしている。

事情に詳しい関係者によると、ワイルズ氏と補佐役らはDOGEの取り組みについてマスク氏に「われわれが全てに口を挟み、関与する必要がある」と通告した。ロイターは、この会話がいつ行われたのか、まだマスク氏がその後何か軌道修正したのかは確認できていない。

この関係者は、トランプ氏自身が献金者などと顔を合わせた際に言及するマスク氏の評価は引き続き好意的だと付け加えた。

マスク氏はコメント要請に回答せず、ホワイトハウスはコメントを拒否した。事情を知る政権高官の1人は、ワイルズ氏らとマスク氏の関係を緊張状態と見なすのを否定するとともに、当初の「業務上のちょっとした支障」は解消されていると主張。マスク氏が1日の終わりにワイルズ氏へ報告書を送り、ほぼ毎日互いに電話で会話をしていると説明した。

トランプ氏は11日、人員削減や採用抑制を通じて政府の規模を大幅に縮小するためにDOGEと協力するよう各省庁に指示する大統領令に署名した。

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公然と不快感を示した