流動的な情勢

関税や地政学的な不確実性を背景に、マニュライフ・インベストメント・マネジメントは最近数週間で株式投資においてよりディフェンシブな銘柄にシフトし、相対的にリスクが大きい高利回り社債の保有を減らした。マニュライフの最高投資責任者兼シニア・ポートフォリオマネジャーであるネーサン・ズーフト氏はそう話した。

ただ同氏は「われわれは市場参加者に平静さを保つよう呼びかけている。情勢はまだ非常に流動的で、各政策がどうなるのか全く分からないというのが現実だ」とくぎを刺した。

 

ベーカー・アベニュー・ウエルス・マネジメントは今年に入る時点で、ヘルスケア株をアンダーウエートにしていたが、この数週間で再び積み増している。チーフストラテジストのキング・リップ氏はその理由として、ヘルスケア株は関税リスクからそれほど影響を受けないとみなされる点を挙げた。

一方でリップ氏は、トランプ氏は貿易戦争が経済と市場にもたらす懸念要素を認識していると考えており、相応の期間を経て事態は落ち着くと予想した。

実際、関税を巡る対立が全面的な貿易戦争に拡大し、資産価格が深刻なダメージを受けることをトランプ氏が容認するとは思えない、というのがなお多くの投資家の意見だ。

ニューヨークのマクロヘッジファンド、トロウ・キャピタル・マネジメントのスペンサー・ハキミアン最高経営責任者(CEO)は、関税政策に関するさまざまな発表に基づいて運用資産構成を変更してはいないと明言。「トランプ氏は脅し(ブラフ)をかけているだけだ。全てのノイズは消去しなければならない」と強調した。



[ロイター]
トムソンロイター・ジャパン
Copyright (C) 2024トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます
ニューズウィーク日本版 台湾有事の新シナリオ
2026年4月21号(4月14日発売)は「台湾有事の新シナリオ」特集。

米・イラン戦争で変わる地域紛争の「大前提」/石油危機を恐れるべき理由

※バックナンバーが読み放題となる 定期購読はこちら
※画像をクリックするとアマゾンに飛びます