情報不足、普及に懐疑的な声も

一方、オムディアのシニアディレクター・南川明氏は、ディープシークに関してはまだ情報が足りず「本当に安く実現できたかは(個人的には)まだ確信がもてない」と話す。現在はAI開発に巨額な投資が必要で、これを低減させていく方向性は確かだとみているが「ガラッと変わるとは常識的には考えにくい」(南川氏)という。

 

中国製AIの普及に懐疑的な意見もある。岩井コスモ証券の斎藤和嘉シニアアナリストは、欧米の主要国では安全保障の面から中国への情報漏洩のリスクが意識されやすいとみており「(既存のAIの)脅威になることはないのではないか」と指摘する。

今週はマイクロソフトやメタ・プラットフォームズ、アップルなど米国の大手ハイテク企業の決算発表を控え、関係者が発言しにくいタイミングであることが株価の独り歩きにつながった側面があると斎藤氏は指摘する。

ディープシークの実力について市場の見方がまだ定まっていない中で「利益確定売りの口実にされた」と、auカブコム証券のチーフストラテジスト・河合達憲氏はみる。

目先は「今後の決算での米大手ハイテク企業からのコメントが重要になりそうだ」と、岩井コスモの斎藤氏は話している。

(浜田寛子、平田紀之 編集:橋本浩)



[ロイター]
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