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スモトリッチ(中央)ら極右政党のメンバーがネタニヤフ政権の運命を握る ILIA YEFIMOVICHーPICTURE ALLIANCE/GETTY IMAGES

これに対してトランプは、なにがなんでも戦争を迅速に「終わらせる」よう、数カ月前からネタニヤフに迫る一方で、駐イスラエル大使にはパレスチナ自治区の存在そのものを否定するマイク・ハッカビーを指名した(実際の就任は上院の承認待ち)。

つまり、トランプならバイデン政権よりもイスラエルに自由にやらせてくれるだろうと、ネタニヤフが考えたとしても不思議はない。だからこそ、停戦合意という小さな譲歩をしてもよいという計算が働いた可能性はある。

さらにアメリカの政局とは無関係に、ここ数カ月の中東情勢がガザ停戦を可能にした側面もある。

例えば、イスラエルの容赦ない攻撃により、ハマスの精神的リーダーであるヤヒヤ・シンワールが殺害されたこと。さらには、レバノンのイスラム教シーア派民兵組織ヒズボラも壊滅的な打撃を受け、最高指導者のハッサン・ナスララが殺害されたこと。

さらには、昨年10月にイスラエルに向けて弾道ミサイルを多数発射したイランに対して、イスラエルがイランの防空体制を破壊する空爆を実施したこと。

そして、シリアにおける独裁体制の崩壊。こうしたことが、イランが「抵抗の枢軸」と呼ぶ、中東のイスラム教シーア派諸国による反イスラエル同盟を瓦解させた。

停戦の第2段階に関する交渉が始まる
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