ハンガリーのオルバン首相は20日の記者会見で、「ブリュッセルを占領することを目的とした攻撃の第2段階を開始する」と訴え、この日のトランプ米大統領就任を契機として欧州連合(EU)での右派勢力の拡大に意欲を示した。EUの現体制は「左派リベラルの寡頭政治に占領されている」と批判し、EU欧州議会で「ブリュッセルのエリートに取って代わる新たな右派の多数派が誕生する可能性に近づいた」と強調した。

オルバン氏が率いる与党フィデスとEU加盟国の右派政党は欧州議会で右派会派「欧州の愛国者」を昨年結成し、86人の議員を擁する3番目の勢力となっている。オルバン氏は「ほんの数時間でブリュッセルの日差しは変わる。米国で新大統領が誕生し、ブリュッセルでは愛国者らの大派閥が熱狂している」とし、「よって偉大なる攻撃を開始することができる」と主張した。

オルバン氏はウクライナを侵攻したロシアと緊密な関係を保ち、EUの対ロシア制裁を批判している。EUについては市民の繁栄を確保できず、不法移民を阻止できず、安全保障も確保できていないため危機に陥っていると改めて批判した。

ハンガリー国立銀行(中央銀行)は昨年12月、トランプ氏がEUからの輸入品に課すとしている関税はEU加盟国のハンガリー経済を直撃し、自動車産業に大きく依存している同国のインフレ率を押し上げかねないと警告した。しかし、オルバン氏はトランプ政権下でハンガリーとの関係が「黄金時代」になると予見している。



[ロイター]
トムソンロイター・ジャパン
Copyright (C) 2024トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます
細胞を「生物学的資産」として管理する時代へ──iPS細胞治療の最前線
細胞を「生物学的資産」として管理する時代へ──iPS細胞治療の最前線
ニューズウィーク日本版 台湾有事の新シナリオ
2026年4月21号(4月14日発売)は「台湾有事の新シナリオ」特集。

米・イラン戦争で変わる地域紛争の「大前提」/石油危機を恐れるべき理由

※バックナンバーが読み放題となる 定期購読はこちら
※画像をクリックするとアマゾンに飛びます