<腸内微生物叢は、消化吸収、排泄習慣や精神衛生、免疫などに大きな影響を及ぼす。このたび、コーヒーの摂取とローソニバクター・アサカロリティカスの増殖との間に強い関連があることが分かった>

コーヒーを飲む習慣が腸内で生息する微生物の種類を左右し、それが健康状態にも影響を及ぼすかもしれないとする研究がこのほど発表された。

この研究は、顧客一人一人に合った食生活を提案する新興企業、ゾーイ社の研究チームが行ったもので、ネイチャー・マイクロバイオロジー誌で発表された。

論文の共著者で、ロンドン大学キングズ・カレッジのティム・スペクター教授は、本誌にこう語った。

「(この研究は)食べ物と腸内微生物叢(そう)の間に具体的な関連があるとの見方をさらに裏付けるものだ。つまり私たちは、食べ物の選択を通して健康状態を改善するという大きな可能性を手にしている」。スペクターはゾーイの共同創業者でもある。

腸内の細菌や酵母、真菌をまとめて腸内微生物叢と呼び、その構成は人により異なる。腸内微生物叢は消化吸収、排泄習慣や精神衛生、免疫などに大きな影響を及ぼしている。

研究チームは食べ物と腸内微生物叢の関係を調べるに当たり、コーヒーに目を付けた。理由は広く飲まれていることと、心臓疾患による死亡リスクや2型糖尿病や一部の癌の発症リスクの軽減といった健康効果があるとみられること。そして他の飲食物と違って、常飲している人と全く飲まない人に分かれる傾向があることだ。

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1日に3杯以上のコーヒーを飲む人と、1カ月に飲むコーヒーの量が3杯未満の人
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