離婚はソーシャルモノガミーの鳥類の約92%で確認されている現象で、離婚率は種によって異なる。

セイシェルヤブセンニュウの場合、調査期間中の離婚率は年間1~16%と幅があった。

研究チームはこの種の鳥の離婚率と降雨の変動の間に関係があることを発見。平年に比べて降雨が異常に少ない年や異常に多い年の方が、離婚率が多いことが分かった。

「16年分のデータを分析した結果、降雨パターンと離婚率の間に複雑な非線形の関係があることが分かった。雨が少ない年も多い年も離婚が増える傾向があった」。マッコーリー大学で行動生態学を専攻する論文共著者のフリッグ・スピールマンはそう解説する。

「この関係は特に、ある異常気象、つまり1997年のエルニーニョがもたらした豪雨の影響が顕著だった」

1997年の大雨をデータから除外した場合、雨量の増加と離婚率の低下との間には強い相関関係があった。しかし1997年の豪雨以降は離婚率も急増した。

「1997年は生物学的に重要だったと我々は考える。こうした影響をもたらす異常な豪雨は、将来的な気候変動によってもっと頻繁になると予想される」。論文の中で研究者はそう指摘する。

雨が少なければ餌が減り、雨が多ければ鳥が体温を保ちにくくなって生息地や巣にも被害が出る。離婚率の増加はそのことに起因している可能性がある。

「これは雨が繁殖の成功に影響を及ぼした結果だった可能性がある。恐らくは餌が見つけにくくなり、親鳥は現在の繁殖成功と未来の繁殖成功のどちらに投資するかのトレードオフを迫られた」

加えて、雨が多かったり少なかったりしたために、つがいの相手選びの重大な要因となる精神的ストレスが強まってこうしたパターンが生じた可能性もある。

離婚の可能性と、繁殖の成功や生まれた雛の数との間に直接的な関係は見られなかった。従ってそれ以外の要因が離婚率に影響している可能性が大きい。

種の保全に活用できる「重要な発見」
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