また、別の悩みごともあった。彼が請け負った工事を、別の請負業者に請け負わせたことがある。その業者は規則に違反し、休日にも労働者を働かせ、ある労働者が高所から落ちて死んだ。結局、兄貴は警察に呼ばれ、またも10日間取り調べられ、「注意処分」を受けた。

これらの事件と事故は、会社の業務に影響を与えたに違いない。

要するに、こういったさまざまな原因があり兄貴の事業はだんだん下り坂になっていった。

もちろん、彼の贅沢な生活も何年か経つと終わってしまった。

その後、さらにある突発的な事件が発生し、兄貴の人生はとことん苦難な深淵に落ちていくことになる。

(編集協力:中川弘子)
[筆者] 趙海成(チャオ・ハイチェン) 1982年に北京対外貿易学院(現在の対外経済貿易大学)日本語学科を卒業。1985年に来日し、日本大学芸術学部でテレビ理論を専攻。1988年には日本初の在日中国人向け中国語新聞「留学生新聞」の創刊に携わり、初代編集長を10年間務めた。現在はフリーのライター/カメラマンとして活躍している。著書に『在日中国人33人の それでも私たちが日本を好きな理由』(CCCメディアハウス)、『私たちはこうしてゼロから挑戦した──在日中国人14人の成功物語』(アルファベータブックス)などがある。 【動画】樺太から撤退した船がソ連軍から攻撃を受けて沈没
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