高性能センサーで解明された「省エネ」戦略の限界

研究チームはドイツ南部で野生のクロウタドリ120羽に高性能センサーを埋め込んだ。ドイツにはスペインやフランスに渡る個体と、年間を通してドイツにとどまる個体がいる。センサーを通しておよそ約100万地点からデータを収集でき、これまで知られていなかった渡りの生理的負担の解明につながった。

驚いたことに、クロウタドリは渡りの際に未知の省エネ戦略を採用していることが分かった。リネックによると、クロウタドリは出発の3週間前に「体内のサーモスタットを下げて」代謝を減らしていた。

ただし、そうした渡りの準備をしても、温かい場所で冬を過ごす間の全体的なエネルギーの節約にはつながっていなかった。

「予想外だった」と筆頭共著者でイェール大学生物多様性・地球変動センターのスコット・ヤンコは言う。「今回の研究で行ったエネルギーモデリングの予測によれば、気候が温暖な場所では保温のコストが大幅に減ることから、渡りによって間違いなくエネルギーの余剰が生じるはずった」

「AIに使われるか、AIを従えるか」 一橋大学が問う、エージェント時代の「次世代エグゼクティブ」の条件
「AIに使われるか、AIを従えるか」 一橋大学が問う、エージェント時代の「次世代エグゼクティブ」の条件
暖かい場所での冬越しは本当に有利か?
【関連記事】