地下道も、地上のトンネルと同様に、両側から出入りでき(入りやすい場所)、周囲からの視線も届かないので(見えにくい場所)、犯罪が起きやすい場所だ。その点で、アルマトイ(カザフスタン)の地下道のように、商店が張り付いていれば(写真⑥、写真⑦)店舗からの視線が届くので「見えやすい場所」になる。


だが商店が撤退し、文字通り空洞化すると落書きされてしまう(写真⑧)。そして、それを放置していると、無関心のシグナルになる(心理的に見えにくい場所)。このように、アルマトイでも、割れ窓理論が確認できる。

栃木や川崎の事件は、割れ窓理論が指摘する「環境の乱れが犯罪を誘発する」ということを如実に示している。こうした悲劇を繰り返さないためには、地域における秩序維持活動が不可欠だ。
具体的には、落書きの除去やゴミの回収といった小さな努力を積み重ねることが必要である。そうした行動は、犯罪者に対し、「この場所は管理されている」(心理的に見えやすい場所)というメッセージになり、犯罪の抑止につながることが期待できるのだ。
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